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二谷 訓子; 蔵本 賢一; 山下 利之; 大道 敏彦*
Progress in Nuclear Energy, 38(3-4), p.435 - 438, 2001/02
被引用回数:1 パーセンタイル:11.99(Nuclear Science & Technology)岩石型プルトニウム燃料についてSOLGASMIX-PVコードを用いて多元素系熱力学平衡計算を行いアクチノイド並びにFPの化学形態を求め、酵素ポテンシャル変化の評価を行った。燃料の軽水炉での燃焼によるアクチノイド及びFPの元素量変化は、ORIGEN2コードにより求めた。初期燃料のプルトニウムがすべて4価であった場合、燃焼が進むに伴い酸素ポテンシャルの増加が見られ、被覆管の酸化等、好ましくない挙動を取る可能性が示唆されたが、添加するプルトニウムの一部を3価に還元することにより酸素ポテンシャルの増加を防ぐことが可能であることがわかった。燃焼により生成した酸素はプルトニウムを酸化した後、モリブデンを酸化すること、それに伴いヨウ素が凝縮相から気相へと移行することが明らかになった。
金持 真理子*; 佐藤 治夫; 笹平 朗*
JNC TN8400 99-059, 59 Pages, 1999/10
天然の地下水中に存在する有機酸は、ガラス固化体から漏洩した放射性核種と錯体を形成し溶解度を上昇させることが懸念されている。一方、これまでに報告されている核種と有機物との錯形成は、主に酸性領域で取得されたデータがほとんどであり、処分環境で予測されるような比較的高いpHで測定されたデータは少ない。本研究では、高pH領域において、有機物の共存によってサマリウムの溶解度が影響を受けるかどうかを把握するため、市販のフミン酸(アルドリッチ製)あるいはベントナイト起源の水溶性有機物の共存下におけるサマリウムの溶解度変化を実験と熱力学計算を併用して検討した。その結果、液相中で共存するフミン酸の濃度が高いと見かけ上サマリウムの溶解度も高くなる傾向が認められた。しかし、熱力学計算では炭酸イオンが共存する系では炭酸錯体が支配的化学種となり、フミン酸の効果は炭酸と比較して小さいことが示された。また、全有機炭素濃度を指標として、ベントナイト起源の有機物と市販のフミン酸(アルドリッチ製)の効果を比較すると、ベントナイト起源の有機物の方がサマリウム溶解度に与える影響は小さかった。ベントナイト起源の有機物の中には、錯形成の安定度定数の小さい単純な有機物も含まれていたため、フミン酸と比較して効果が小さかったものと考えられる。更に、主として酸性領域で取得されたデータに基づいて提案されている、既存の有機物錯体モデルとの比較を行った。Kimにより提案された、イオンの価数と同数のサイトを1ユニットとして電荷が中和される1対1錯体の形成を前提に、フミン酸による溶解度上昇を試算した。その結果、フミン酸錯体よりも炭酸錯体の方が支配的となり、熱力学計算結果を支持したが、フミン酸の解離度の影響が明確になっておらず、Loading Capacityによるフミン酸濃度の規格化の有効性を確認できなかった。サマリウムと有機物との錯体の濃度を測定するため、紫外吸収法の適用を試みた。しかし、フミン酸の強い吸収が錯体の吸収帯と重なっていたため、錯体濃度を評価するに至らなかった。
小林 佑太朗*; 芳賀 和子*; 金田 由久*; 佐藤 努*; 角田 あやか; 大杉 武史; 曽根 智之; 黒木 亮一郎
no journal, ,
福島第一原子力発電所の汚染水処理から発生する廃棄物をセメント等で低温固化処理する場合の基礎データを取得する目的で、模擬廃棄物混合セメント固化体を作製し、溶解試験を行った。また模擬廃棄物混合セメント固化体の溶解挙動について熱力学平衡計算により検討し、得られた計算結果と溶解試験の結果との比較を行った。